新年明けましておめでとうございます。
穏やかな新年を迎えられたことと思い、心からお慶び申し上げます。
しかしながら、為替の円安による原材料高や、あらゆるものの価格が上がる中で、賃金も上昇するインフレ環境下で、経営の舵取りが大変難しくなっているものと思慮致します。また欧州での戦禍等も終わりが見えません。しかしながら巳年は蛇が脱皮を繰り返し成長することから、“変革の年”とも言われております。本年度が皆様にとって“変革の年”になることを心より祈願しております。
ペットフード公正取引協議会は1974年に創設され本年度に第51期を迎えます。
半世紀を超える間、製品の表示や取引の景品類の規制を行い、業界の健全な発展に寄与して参りました。
そのような中で最近のトピックスとしては、2023年10月1日に改正景品表示法が施行され、「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」いわゆるステルスマーケテイングが景品表示法違反であるとされております。ペットフードの広告に関してもこれを遵守することが要求されております。この法律を説明会等により会員への普及啓発を行うとともに、さらに公正競争規約に組み入れていくかは、検討課題になっております。
また、いわゆる「NO1」問題として、事業者が明確な根拠を持たずに恣意的に「NO1」表示や宣伝を行うことが、消費者保護の観点から問題であると注視されており、会員各社に注意を促しているところです。
さて、ペットフード公正取引協議会は、関係法規や公正競争規約遵守を進めるべく各種の活動を実施しております。違反摘発はその一手段であると認識しております。
普及啓発活動の一つとして、昨年度も単独でブースを設け、24年4月東京、9月大阪開催のインターペットに出展致しました。そこで事業者向けには表示に関する相談会、来場した消費者向けには各種アンケートを実施することができました。
また重点活動として、年2回計画しておりました7月の岡山市、11月の那覇市の試買検査会はコロナ禍前の規模で予定通り実施致しました。この試買検査会には通常8名程度の消費者モニターに参加して頂き、関係する法律や公正競争規約の理解を深めるとともに、消費者目線での製品表示等の問題点を挙げてもらうという場にもなっております。
ペットフード公正取引協議会は、その長い歴史の中で、これから益々業界の健全な発展を全うしていく為には、時代の変化に対応すべく、進化するペットフードの様々な表示に対応した公正な競争ルールを継続的に見直し、消費者の利益に資する表示の実現へと図ってまいります。
最後にペット関連産業の益々の発展と会員者の皆様のご健勝を祈念致しまして、
本年度の挨拶とさせて頂きます。
2025年1月吉日
ペットフード公正取引協議会
会長 小原俊郎